LABORATORY デザインと写真の実験室

錆日記ー高知編

2012.9.12 Wed

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▲高知県本山町は苔の宝庫でした。苔は自然の錆とも言えます。と何でも錆に結びつけたがる悪い癖。

先週末から高知県の本山町という所に行って来ました。ここに住む、今年の春に知り合ったブルースミュージシャン藤島晃一さんに会いに行くのが一番の目的でしたが、地方は錆の宝庫でもあるので、当然その撮影も企んでいました。高知龍馬空港から車で小一時間のちょっと山の中という感じの小さな町ですが、例外に漏れずここも日本の地方ではよく見かける風景に出会いました。それはシャッターが閉じた商店街です。元々が小さな町なので商店街と呼べるほどは店は多くないものの、しかし町は確実に錆びつつある感じはします。軽自動車を運転しているのは、多くは老人でした。そしてここは苔がものすごく多く、それは同時に湿気が多いということでもあり、いい錆=本錆に出会えるチャンスとも言えます。日本が錆びつつあるのを楽しんでいるのは僕とバード電子の斉藤さんぐらいか?まぁ、二人とも経済や人の心までも錆びてほしいとは思っていません。錆で日本を活性化しようとまでも思っていませんが。


▲人が住んでいないと思われる家の木戸に生えた美しい苔なのかカビなのか。


▲いい感じに錆びた道路沿いの会社の給油スタンド。藤島さんが言うには、昔は繁盛していて自社用の給油スタンドだったとのこと。


▲スタンドのそばに落ちていた看板。本錆である。


▲錆びたバス停の時刻表。最近は錆の企画の為に、真正面から複写するようにも撮影しています。これも本錆。


▲藤島さんが経営するカフェミシシッピ。ミュージシャンでもあり、写真家でもあり、絵描きでもある藤島さんは、実家である古い日本家屋を派手にペインティング。錆びた静かな町のはずれにありながら、ここだけはかなり濃厚な藤島ワールドに満ちています。奥さんが料理担当。おいしい料理をたくさんごちそうになりました。藤島さんも錆好きで、アメリカの田舎を3週間旅して撮影した、錆びて朽ちたアメ車の写真シリーズは圧巻です。どこかで写真集にしてくれる出版社を探しています。錆とブルースは通じるところがあると思います。


▲カフェミシシッピの木も苔できれいに覆われていました。