2月の壁紙

2010.1.29 Fri

2月の壁紙をアップしました。
以下各シリーズの被写体の紹介。

LANDSCAPEは仕事の打ち合わせの帰りに寄り道して撮影した上野の街の一角。東京の西側はどんどん新しくなるが、東側はまだまだ古い佇まいを残している。そして「佇まい」と言える雰囲気がある。スタイリッシュではないけれど、こういった風景に惹かれるのは歳のせいばかりではないような気がする。ヒルズを毎日見ているせいもあるかもしれない。「朽ちて、美し」を撮るには絶好の被写体がたくさん存在するので、仕事の便を抜きにしたら事務所ごと移りたい気分だ。安くておいしそうな店も多そう。

IMAGE-01は骨董市に出店していたdonumで購入したゼンマイ時計の壊れたムーブメント。店主によればベルギーで仕入れた1950〜60年頃のものらしい。その錆び方や歯車の形もいいのだが、何よりもちぎれたままのゼンマイが、この時計のチャーミングポイント。多少値切ったが、そこそこの値段はした。興味のない人にとっては馬鹿げた値段ではあるが、古い物が好きな人間にとっては、今を逃したら二度と出会えないかもしれない1点物である。という自己弁護かつもっともらしい理由で買うわけである。これは一種の病気だ。でも僕は写真に撮ってしまえばいいので、後々売る予定です。写真は今はもう製造中止で手に入らない、撮影と同時にネガが出来るポラロイドのモノクロフィルムで撮影した。久し振りにこの撮影の為に4×5のカメラを使ったが、やはり大型カメラで撮るのはいいものだ。4×5カメラで使える大型のデジタルパックが低価格で手に入れられる日が来ることを願うばかりだ。(それよりもこのフィルムが復活した方がもっといいが。手持ちの残りはあとわずか‥‥)

IMAGE-02の壊れつつ花シリーズはかなり以前にディナーパーティーの帰りに、プレゼントでもらった薔薇。ドライフラワー状態になってしまったが、薔薇はドライに向いている花だ。

calendar01は恵比寿にあるアンティークタミゼで購入した1800年ぐらいのフランスの手紙?紙のすごいところはこれにつきる。折り目はさすがに破れかかってはいるが、文字はちゃんと読める。(けど、僕はフランス語が読めないので、見えると言った方が正しい)今やパソコンで書いた文章は印刷やプリントされない限りは、世の中に物質として存在しない。今気づいたが、紙に書くということは文字も物質なわけだ。よく昔の小説家の未発表の原稿を発見したとか聞くが、パソコンで小説を書いている今の小説家では将来そういうことは減るかもしれない。いくらメディアに保存していてもメディアの寿命も10年ぐらいと聞く。寿命が来る前にコピーし続ければいいのだが、未発表の原稿なんて、誰の目にも触れなかったから未発表なわけで、そうなれば当然コピーも出来ないわけだ。小説に限ったことではないが、やはり紙に記録するということは、非効率、アンチエコではあるけれど、なくなってはならないことだと思う。写真も全く同じである。と言ってもデジカメの写真をやたらプリントしていたら、とんでもないことに(お金もかかるし)なりそうだ。それはともかく、この昔の紙の風情のある質感に無性に心惹かれる‥‥。

CALENDAR-02の教科書シリーズは古い洋服のボタン。以前ボタンのコレクターで、ネットでもショップをやっている小坂直子さんの本(ボタン938/六耀社)の撮影で、たくさんのボタンを撮影した。材質ごとに整理されて本になっているが、そのデザインの豊富さには驚かされる。たかがボタンではあるが、その国の文化が垣間見えるくらい深く、濃い世界である。

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